霞ヶ浦の釣り

茨城の釣りは、ここから始まる。

日本で2番目に大きな湖であり、茨城県の釣りの中心地です。ブラックバス、アメリカナマズ、シーバス。狙える魚の幅がこれほど広い場所は多くありません。一方で湖岸のほとんどに柵はなく、子どもを連れて行くなら場所選びが決定的に重要になります。

霞ヶ浦はどんな釣り場か

ファミリー向け ★★☆ 遊漁券不要 定番エリア 設備は場所による

ブラックバスアメリカナマズシーバスなど、ターゲットを問わず楽しめる茨城県内の定番エリアです。

霞ヶ浦・北浦では、釣りを行う場合でも遊漁券の購入は不要です(漁業法上、内水面ではなく海面(海区)として扱われるため)。この点は、遊漁券が必要な河川・湖と大きく異なります。

はじめて訪れる人が知っておくべき最大のポイントは、その「広さ」です。西浦エリアだけでも湖岸線の長さは約120kmあり、基本的には車での移動が前提となります。「霞ヶ浦に行く」と決めても、湖畔のどこに立つかで釣果や安全性が全く変わります。また、湖畔には釣り具やエサを買える売店はないため、道中の釣具店で事前にすべて揃えてから向かう必要があります。事前の「ポイント選び」と「準備」が釣果を分けるフィールドです。

設備とアクセス

アクセス:土浦市・かすみがうら市・行方市ほか(広域)/ 地図を開く

霞ヶ浦の設備情報
トイレ 一部エリアにあり(公園・湖岸周辺など) 駐車場 場所による(湖岸公園等にあり)
柵・安全設備 場所による(水門など構造物周辺には柵あり。湖岸の多くは柵なし) 足場 場所による(一部テトラ帯あり。滑りやすく危険なため立入は控える)
売店 なし 遊漁券 不要

土浦新港周辺(土浦市)

霞ヶ浦の西端に位置し、アクセスの良さから常に人気のあるポイントです。周辺には駐車場が整備されており、歩いて数分の距離に公衆トイレもあります。車で5分圏内にコンビニや大型釣具店が複数あるため、買い忘れがあってもすぐにリカバリーできます。足場も良いためファミリー向けですが、土浦港内は全面釣り禁止となっているため、必ず外側の許可されたエリアで竿を出してください。

歩崎公園周辺(かすみがうら市)

かすみがうら市の湖畔にある大きな公園で、広々とした無料駐車場ときれいなトイレが完備されています。駐車場から水辺までは芝生広場を抜けてすぐの距離で、小さな子ども連れでも安心です。敷地内にはかすみがうら市水族館が併設されているため、釣りに飽きてしまった時の逃げ道(観光プラン)として非常に優秀なスポットです。

大山スロープ周辺(美浦村)

広大な駐車スペースがあり、週末には多くのボートアングラーやオカッパリ(岸釣り)のアングラーで賑わうメジャーポイントです。トイレも設置されています。広々としていて車を停めやすいですが、風を遮るものがないため強風時は釣りが困難になります。ここへ向かう場合も、最寄りのコンビニや釣具店には距離があるため、事前の買い出しを済ませておきましょう。

エリア別の特徴

大きく分けて「西浦」「北浦」「鰐川」の3つのエリアに分かれます。西浦エリアは湖が広く、湖岸からはもちろん、ボートでの釣りも人気です。北浦・鰐川エリアはシーバスの流入も多く、特に人気の高いエリアとなっています。

アメリカナマズを狙うなら、大きな1本が期待できる西浦エリアがおすすめです。北浦・鰐川エリアは、サイズは小さいものの数釣りが楽しめるエリアです。

西浦エリア(本湖)

霞ヶ浦の中で最も広く、水深は全体的に浅め(平均4m程度)で底は泥や砂が中心です。遮るものがないため風の影響を直接受けやすく、強風時は海のように白波が立つため子連れには危険です。休日は有名ポイントに人が集まります。

北浦エリア

西浦より細長い地形で、風向きによって風裏(風の影響を受けにくい場所)を選びやすいのが特徴です。底質は泥のほかにゴロタ石(硬い石)が入っている場所が多く、ルアー釣りでのブラックバス狙いで非常に人気の高いエリアです。

鰐川エリア

北浦の南側に位置し、潮の満ち引きや水門の開閉による水の流れ(カレント)が発生しやすいエリアです。シーバスの魚影も濃く、週末は多くのアングラーで混雑します。足場が良い場所もありますが、流れが速い時は注意が必要です。

狙える魚

季節別の狙い方

春(3〜5月)

水温が上がり始め、ブラックバスやアメリカナマズが活発にエサを追い始めます。特に産卵(スポーニング)を控えた大型の魚が浅場に寄ってくるため、大物を狙いやすい季節です。日中の暖かい時間が釣りやすいですが、春特有の強い風が吹きやすいため、天気予報の風速チェックが必須です。風速5mを超える日は釣行を見合わせるのが無難です。

夏(6〜8月)

アメリカナマズの活性がピークに達し、ブッコミ釣り(エサ釣り)で簡単に数釣りが楽しめます。水温が上がりすぎる日中は魚の動きも鈍るため、朝まずめや夕まずめが有利です。日中の湖岸は日陰が全くなく、コンクリート護岸の照り返しで過酷な暑さになります。熱中症の危険が高いため、子連れの場合は早朝の短時間のみにするか、日中の釣行は避けてください。

秋(9〜11月)

水温が適水温に落ち着き、魚たちが冬に向けて荒食いをするため、非常に釣りやすい季節です。ブラックバス、シーバス、コイなど様々な魚種がルアーでもエサでも幅広く狙えます。気候も良く、一日中快適に釣りができるため、ファミリーフィッシングに最もおすすめの時期です。週末のメジャーポイントは混雑します。

冬(12〜2月)

水温が一桁台まで低下し、魚は深場や温かい水が流れ込む場所に集まるため、岸からの釣りはアタリが極端に減る厳しい季節です。さらに霞ヶ浦特有の冷たい「筑波おろし」と呼ばれる北西風が容赦なく吹き付けるため、体感温度は氷点下近くになります。子どもを連れての長時間の釣行は非常に過酷なため避けるべきです。

子どもと行くときに確認すること

湖岸の多くに柵はありません。

霞ヶ浦は護岸が整備されている区間でも、水面まで一気に落ち込む構造の場所が少なくありません。お子さんと行く場合は、必ずライフジャケットを着用させ、目の届く範囲から離さないでください。

ライフジャケットの選び方

子ども用のライフジャケットは、年齢ではなく「体重」に適合したものを選びます。安全基準を満たした「桜マーク(国土交通省型式承認)」のついたものを選ぶと安心です。また、万が一落水した際にすっぽ抜けないよう、「股ベルト」がしっかりついているタイプを必ず選び、正しく装着させてください。

持ち物チェックリスト

切り上げどきの判断

子どもの集中力は1〜2時間が限界です。「釣れなくてもお昼には帰る」「エサのパックが空になったら終わり」など、事前に明確な切り上げの基準を決めておきましょう。釣れないのに無理に粘ると、子どもにとって釣りが退屈なものになってしまいます。

注意点と釣り禁止区域

土浦港は全面釣り禁止です。またボートのドッグ(船だまり)内も釣り禁止となっています。禁止区域には湖岸にペイントや看板で目印があるため、釣りをする前に必ず確認しましょう。

西浦エリアはマリンスポーツも盛んなため、トラブル防止のためお互いのマナーに注意が必要です。

保護水面・禁止区域の見分け方

霞ヶ浦・北浦では、水産動植物の保護育成のために「保護水面」と「禁止区域」が指定されており、その範囲では魚を捕ることができません。場所は現地で判別できるようになっています。

竿を出す前に、この3つを目印に周囲を確認してください。土浦港の全面禁止やボートドッグ内の禁止も、この指定に基づくものです。湖岸のフェンスやコンクリートに「釣り禁止」とスプレーやペンキで書かれている場所は、絶対に立ち入らないでください。

使ってよい漁法

霞ヶ浦・北浦では、遊漁者が使える漁法が規則で定められています。制限されていないのは次のものです。

まき餌釣りは対象外です。

海の漁港で一般的なサビキ釣りのように、寄せ餌をまく釣り方は霞ヶ浦・北浦では認められていません。海で慣れた仕掛けをそのまま持ち込まないでください。また、お魚キラーやうなぎ筒の設置も禁止されています。

その他の注意点

湖面には漁網が仕掛けられており、その目印として竹竿やブイが浮いています。網にルアーや仕掛けを絡ませると漁師さんの仕事道具を壊すことになるため、漁具の周辺には絶対にキャストしないでください。また、駐車する際は農作業の車や地元の方の通行の妨げにならないよう、路駐は避け、決められた駐車スペースを利用しましょう。霞ヶ浦は広大ゆえに風を遮るものがなく、風速4〜5mを超えると白波が立ち非常に危険です。無理な釣行は禁物です。

規則や禁止区域は変更されることがあります。釣行前に茨城県の釣りのルールとマナーで最新情報をご確認ください。判断に迷う場合は、霞ケ浦北浦水産事務所漁業調整課(029-822-7269)へ問い合わせることができます。

よくある失敗と対処

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