コイとはどんな魚か 難易度:低

大きな口とひげが特徴の、初心者にも親しみやすい魚です。場所によってはサイズが大きく成長し、60センチメートルを超える個体も珍しくありません。
春先の「のっこみ」と呼ばれる時期になると、産卵のために岸近くへ集まってきます。仕掛けや釣り方の選択肢が広く、お子さんと一緒に楽しみやすいターゲットです。
子どもと行くならこの魚を選ぶ理由
コイには、ほかの魚にない利点があります。
- 姿が見える——水面近くを泳ぐ姿を子どもが直接確認できる
- 大きい——掛かれば竿が曲がり、明確な達成感がある
- 身近——遠出しなくても、近所の川で狙える
- 歯もとげもない——扱いで怪我をしにくい
「魚がそこにいるのが見える」というのは、待つ釣りに耐えられない子どもにとって決定的な条件です。何もない水面を見つめ続ける時間が、コイ釣りには要りません。
生態と行動パターン
何でも食べる雑食性
底の泥をあさりながら、貝、水生昆虫、甲殻類、藻類、水草まで食べます。選り好みがほとんどないため、エサの選択で悩む必要がありません。ミミズ、イモ、練り餌、パン。どれでも釣れます。
この雑食性が、コイを初心者向きにしている最大の理由です。
用心深い
一方で、非常に用心深い魚でもあります。人影、足音、急に落ちてきた仕掛け——いずれにも敏感に反応して散ります。
釣れない原因の多くは、エサではなく自分自身です。岸から身を乗り出して覗き込む、大きな声を出す、足音を立てる。これらをやめるだけで結果が変わります。子どもと行くときは、この点を最初に伝えてください。
のっこみ(春の接岸)
水温が上がる春先、産卵のために浅場へ集まります。これを「のっこみ」と呼びます。1年でもっとも岸から狙いやすい時期で、普段は深場にいる大型も射程に入ります。
釣り方は2つに分かれる
コイ釣りは、姿が見えているかどうかで釣り方が変わります。ここを間違えると、まったく釣れません。
姿が見えないとき:ぶっこみ・吸い込み仕掛け
底にエサを置いて待つ釣りです。練り餌は植物系のものを使います。食わせ餌には、イモやミミズを使用します。
- ぶっこみ仕掛け
- オモリと針だけの単純な仕掛け。エサを底に置いて待つ。仕組みが分かりやすく、最初に覚えるならこちら。
- 吸い込み仕掛け
- 複数の針を練り餌の団子に埋め込む仕掛け。コイが団子を吸い込むと針が口に入る。集魚力が高く、置き竿に向く。
どちらも待つ釣りなので、竿を置いてゆっくり過ごせます。ただし子どもは待てないので、その間に別の遊びを用意しておいてください。
姿が見えるとき:パンコイ
コイの姿が見えている場合は、パンを使った釣りが可能です。ルアーロッドを使った手軽な釣り方で、はじめてのお子さんにも体験しやすい方法です。
待つ必要がなく、目の前で食う瞬間が見えるため、子どもの集中が続きます。詳しいやり方は次の項で解説します。
パンコイのやり方
用意するものは、食パン1枚とルアー用のスナップ、シングルフックだけです。
手順
- 仕掛けはルアー用のスナップとシングルフックを使い、パンを潰さずに針先が出るように引っ掛けるだけ
- コイの近くにちぎったパンを撒き、まず警戒心を解く
- ちぎったパンに集まり、実際に食べたのを確認する
- そこで初めて、仕掛けを付けたパンを投入する
- 吸い込むのを確認したら、素早く強くフッキングする
2〜3の工程を飛ばさない
ここが分かれ目です。いきなり仕掛け付きのパンを投げても、コイは警戒して口を使いません。まず何も付いていないパンを食べさせ、「パンは安全だ」と学習させる。この手順を踏んでから本命を入れます。
撒くパンをケチらないでください。5分ほど撒き続けてから投入するほうが、結果的に早く釣れます。
フッキングは早く、強く
コイは吸い込んですぐ吐き出すことがあります。パンが口に入ったのを目視した瞬間に、迷わず合わせてください。目で見て判断できるため、子どもでもタイミングが分かります。
パンを撒く行為が禁止されている場所や、コイへの餌やりが制限されている場所があります。特に公園の池では確認してください。
季節別の狙い方
春(3〜5月)
1年でもっとも狙いやすい「のっこみ」の季節です。産卵のために大型が浅場へ入り、岸から届く範囲に集まります。水温が上がる日中が有利で、水面が波立つほど活発に動くこともあります。
コイ釣りを始めるなら、この季節から入るのがもっとも成功しやすい選択です。
夏(6〜8月)
活性は高く、よく食べます。パンコイがもっとも成立しやすい季節で、水面近くで反応が得られます。
ただし日中の水温が上がりすぎると、日陰や流れ込みに移動します。朝夕の涼しい時間を狙ってください。子どもと行くなら、この時期は朝の数時間に絞るのが安全です。
秋(9〜11月)
越冬に備えてよく食べる時期です。気候も穏やかで、子どもと長時間過ごしやすい季節でもあります。ぶっこみ・吸い込みで待つ釣りが快適にできます。
冬(12〜2月)
水温が下がると動きが鈍り、深場に落ちます。まったく釣れないわけではありませんが、待つ時間が長くなります。子どもと行くなら、この季節は避けるのが現実的です。
おすすめタックル
スピニングタックル
- ロッド
- 6.5〜7フィート Mクラス
- リール
- 2500〜3000番クラスのHG、XG
- ライン
- ナイロン16〜20ポンド
ラインを細くしないでください。60センチメートルを超えるコイが掛かると、細いラインでは切られます。16ポンドは最低ラインだと考えてください。
このタックルはアメリカナマズと共通です。1本で両方に対応できるため、最初の投資としては効率が良い組み合わせになります。
あわせて必要なもの
- ランディングネット——大型は抜き上げられません。必須です
- フィッシュグリップまたは濡れたタオル——魚体を傷めずに保持する
- プライヤー——針を外す。素手より安全で早い
やり取りとランディング
掛けてからが本番です。大型のコイは、走り出すと止まりません。
竿を立てすぎない
やり取りの際、コイは岸へ近づくと岸側に走ります。竿を立てすぎると角度がなくなり、力で抑えられなくなります。竿を寝かせ気味にして、横方向に力をかけていなしてください。
ドラグを締めすぎない
強引に止めようとすると、ラインが切れるか針が伸びます。走らせて、止まったら巻く。この繰り返しで魚を疲れさせるのが基本です。
ネットで取り込む
コイをラインで抜き上げようとしないでください。重量で口が切れるか、ラインが切れます。ランディングネットで水中からすくい上げてください。
子どもに竿を持たせる場合は、大人が横につくこと。
大型のコイが走ると、子どもは竿ごと引っ張られます。水際で足を滑らせる危険があるため、後ろから支えられる位置に立ってください。ライフジャケットの着用も忘れずに。
よくある失敗と対処
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覗き込んで、コイに逃げられる。
用心深い魚です。岸から身を乗り出した瞬間に散ります。姿勢を低くし、距離を取って観察してください。
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パンコイで、いきなり仕掛けを投げる。
警戒されて口を使いません。まず何も付いていないパンを撒き、食べているのを確認してから投入してください。この5分を惜しむと、1匹も釣れません。
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ラインが切られる。
細いラインを使っているのが原因です。16〜20ポンドを使ってください。また、掛かった直後に強引に止めようとするのも切れる原因になります。
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抜き上げようとしてバラす。
ランディングネットがないと、大型は取り込めません。せっかく掛けた1匹を最後で失うのは、いちばんもったいない失敗です。
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釣り禁止の場所で竿を出してしまう。
公園の池は釣り禁止のことが多く、つくば市の公園は原則釣り禁止です。コイがいる=釣ってよい、ではありません。事前に確認してください。
主に釣れる場所
このほか、利根川および周辺の流入河川、釣りが許可されている公園の池でも狙えます。
公園の池では、まず釣りの可否を確認してください。
市区町村が管理する公園では釣りが禁止されている場合があります。つくば市の公園は原則釣り禁止です。詳しくは釣り場での基本マナーをご確認ください。