ブラックバスとはどんな魚か 難易度:中

正式にはオオクチバス(ラージマウスバス)。霞ヶ浦でのルアーフィッシングの人気魚種です。名前のとおり口が大きく、自分の体長の3分の1近い獲物にも食いつきます。
バスブームの頃はかなりの数が釣れていましたが、現在は減少傾向にあります。この前提を最初に押さえておいてください。「霞ヶ浦なら簡単に釣れる」という情報は、20年前のものです。
持ち帰るときのルール(重要)
ブラックバスは特定外来生物に指定されています。飼育、保管、運搬、放出などが原則として禁止されています。
生きたまま持ち帰ることはできません。
釣った場所ですぐに水へ戻すキャッチアンドリリースは規制の対象外です。持ち帰る場合は、その場で締めてから運んでください。
また、釣り上げたバスを堤防に放置する行為は、廃棄物の処理及び清掃に関する法律に触れます。その場で放すか、締めて持ち帰るか。置いていくという選択肢はありません。
外来生物法の規定は改正されることがあります。最新の内容は環境省「何が禁止されているの?」および茨城県「釣りに関するよくあるQ&A」でご確認ください。
生態と居場所の考え方
ブラックバスは、広い水面のどこにでもいる魚ではありません。ここを理解しているかどうかが、釣れる人と釣れない人を分けます。
身を隠せる場所につく
待ち伏せ型の捕食者です。何もない開けた水域を回遊するのではなく、身を隠せる何かのそばにいます。釣り人がストラクチャーと呼ぶものです。
- アシ・ウィード(水生植物)
- 杭、桟橋、係留された船
- 水門、護岸のえぐれ
- 沈んだ倒木やゴミ
- 水中の地形変化(かけ上がり)
逆に言えば、何もない砂底の広い場所に投げ続けても、確率は上がりません。霞ヶ浦は広大なので、この判断ができないと1日が終わります。
水温で行動が変わる
適水温はおおむね20〜25℃です。この範囲では活発に動き、追いかけて捕食します。
- 10℃以下:深場でほとんど動かない。ルアーを目の前に長く置く必要がある
- 15℃前後:産卵を意識して浅場へ動きはじめる
- 20〜25℃:もっとも活発。追わせる釣りが成立する
- 30℃以上:日陰や流れ込みなど、水温の低い場所に集まる
何を食べているか
霞ヶ浦ではエビ類、小魚、ザリガニなどを食べています。ルアーの形と色を選ぶ基準は、この「その場所に何がいるか」です。釣れているルアーを真似るより、その水域のエサを観察するほうが早いことがあります。
釣り方
ルアー釣り(定番)
ルアーを使った釣りが定番です。ただし、種類が膨大で、初心者が最初につまずくのがここです。最初に揃えるなら次の3つで足ります。
- ワーム(ソフトルアー)
- もっとも釣れる確率が高い。ゆっくり沈め、底を探る。動かしすぎないことがコツ。
- クランクベイト
- 投げて巻くだけ。広い範囲を早く探れるため、「どこにいるか」を調べる用途に向く。
- スピナーベイト
- 草や杭に絡みにくい構造。障害物周りを直接攻められる。
これ以上増やしても、初心者のうちは選択肢が増えて迷うだけです。3つで反応がなければ、ルアーではなく場所を変えてください。
エサ釣りという選択肢
意外に知られていませんが、バスはエサでも釣れます。ミミズがよく効きます。
仕掛けもウキと針だけの単純なもので釣れますし、ぶっこみ仕掛けでも成立します。ルアーを操作する技術が要らないため、子どもと行くならこちらのほうが現実的です。
ただしどちらの釣り方でも、ターゲットが釣り場にいることをある程度見込めないと難しいため、事前の釣り場リサーチが重要になります。
まず「いる場所」を探す
この魚に関しては、ルアーの選択より場所の選択が先です。順序としてはこうなります。
- ストラクチャーのある場所を探す
- そこにクランクベイトを数投して反応を見る
- 反応がなければワームでじっくり探る
- それでもなければ移動する
1か所で1時間粘るより、10か所を6分ずつ探るほうが、確率は上がります。
季節別の狙い方
春(3〜5月)
水温が15℃前後まで上がると、産卵を意識して浅場へ移動しはじめます。1年でもっとも大型が狙える時期です。風の当たらない、日中に水温が上がりやすいワンドの奥が狙い目になります。
ただし産卵中の個体を執拗に狙うのは、資源への影響を考えると勧められません。
夏(6〜8月)
水温が高くなりすぎると、日陰や流れ込みなど、水温の低い場所に集まります。朝夕の涼しい時間帯が有利で、日中は木陰や橋の下といった限定的な場所を撃つ釣りになります。
子どもと行くなら、この時期は朝の数時間だけにしてください。炎天下でキャストを続ける釣りは、子どもには過酷です。
秋(9〜11月)
水温が適水温に戻り、越冬に備えてよく食べる時期です。散らばる傾向があるため大型は狙いにくいものの、数の面ではもっとも期待できます。
広範囲を早く探る釣りが有効になるので、クランクベイトやスピナーベイトの出番です。
冬(12〜2月)
深場でほとんど動かなくなります。ルアーを目の前に長く置き続ける、忍耐の釣りになります。初心者や子どもには勧められません。この時期はアメリカナマズや管理釣り場に切り替えるのが現実的です。
おすすめタックル
ベイトタックル
- ロッド
- 5.10〜7フィート Mクラス
- リール
- 150〜200番クラスのHG、XG
- ライン
- ナイロン16〜20ポンド
シマノ(SHIMANO) スコーピオンXV 1652R2(ベイト・2ピース) 302939
シマノ ベイトリール 17 バスワンXT RIGHT 2017年モデル (右巻)
シマノ ベイトリール 17 バスワンXT LEFT 2017年モデル (左巻)
スピニングタックル
- ロッド
- 6.5〜7フィート Mクラス
- リール
- 2500〜3000番クラスのHG、XG
- ライン
- ナイロン16〜20ポンド
はじめての1本ならスピニングです。ベイトリールはバックラッシュ(糸が絡むトラブル)が起きやすく、慣れるまでは糸を解く時間のほうが長くなります。
子どもと行くときに考えること
子どもの最初のターゲットとしては勧めません。
ボウズ(1匹も釣れないこと)で終わる可能性が高く、しかもキャストの技術が要ります。「釣りはつまらない」という記憶を最初に作ってしまうと、次がありません。
それでも子どもがバスを釣りたいと言う場合、現実的な進め方は次の2つです。
エサ釣りで狙う
ミミズを使ったウキ釣りなら、ルアーを操作する技術は不要です。釣れる確率も上がります。バスにこだわらなければ、同じ仕掛けでほかの魚も掛かるため、結果的に子どもは飽きません。
ほかの魚と組み合わせる
本命をバスにせず、アメリカナマズやコイを狙いながら、余った時間でバスを投げる。この順序なら、1匹も釣れずに帰る事態は避けられます。
よくある失敗と対処
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何もない場所に投げ続ける。
バスは身を隠せる場所につく魚です。広く開けた水面に何時間投げても確率は上がりません。アシ際、杭、水門といった変化を探してから投げてください。
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ルアーを増やしすぎる。
種類を増やしても釣果は増えません。最初はワーム、クランクベイト、スピナーベイトの3つで十分です。迷う時間が減るぶん、実際に投げる回数が増えます。
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1か所で粘りすぎる。
反応がなければ移動する。バスは「いる場所」がはっきりしている魚なので、粘るより探すほうが早く結果が出ます。
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ワームを動かしすぎる。
初心者ほど動かしすぎます。ワームは底に置いて、ときどき小さく動かす程度で十分です。動かしている時間より、止めている時間のほうが長くなるのが正解です。
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釣れないまま子どもが飽きる。
バスだけを狙う前提が原因です。エサ釣りの竿を1本出しておき、バスを投げながら待つ。この二段構えにすると、その日の空気が変わります。
主に釣れる場所
潮来水郷エリアは水路が網の目状に走っており、狭い範囲にストラクチャーが密集しています。広すぎる霞ヶ浦本湖より、初心者には探しやすいフィールドです。駅近くに老舗の釣具店があり、その日の状況を聞いてから入れるのも利点になります。
遊漁券の要否が場所によって違います。
霞ヶ浦は海区扱いのため遊漁券は不要ですが、桜川は内水面で漁業権が設定されているため遊漁券が必要です。同じ水系でも扱いが分かれるので、竿を出す前に確認してください。