海シーバスとはどんな魚か 難易度:中

堤防や河口部で狙える、ルアーフィッシングの人気ターゲットです。引きが強く、淡水域のスズキと基本の魅力は共通しています。
淡水域のスズキとの違いとして、海域では潮の満ち引き(潮汐)が釣果に大きく影響します。潮が動くタイミングで活性が上がりやすく、河口部では淡水と海水が混ざる場所に魚が集まる傾向があります。
また、海域のほうが個体のサイズが大きくなりやすく、回遊してくる範囲も広いため、淡水域よりポイントを読む力が求められます。
淡水域との違いをまとめると
- 潮の影響
- 海域では決定的。潮止まりの時間帯は反応が落ちる。淡水域の上流部では影響が小さい。
- サイズ
- 海域のほうが大型が出やすい。そのぶんタックルにも強さが要る。
- ポイントの広さ
- 回遊範囲が広く、どこにいるかを読む難易度が上がる。
エラぶたに注意(重要)
エラぶたが刃物のように鋭い魚です。
持つ際はフィッシュグリップで下あごをつかみましょう。素手で胴を握ろうとすると、エラぶたで手を深く切ります。お子さんには絶対に触らせないでください。
背びれのとげも鋭く、暴れると危険です。ランディング後は速やかにフィッシュグリップで固定し、針を外す作業は大人が行ってください。
さらに海域では、夜釣りやまずめの時間帯に釣ることが多くなります。暗い中で危険な魚を扱うことになるという点を意識してください。ヘッドライトは必須です。
潮汐の読み方
海のシーバス釣りで、もっとも重要な情報は天気ではなく潮見表です。
潮が動いている時間に釣る
潮位が上がっている途中(上げ潮)と、下がっている途中(下げ潮)に活性が上がります。逆に、潮位の変化が止まる時間帯(潮止まり)は反応が落ちます。
満潮・干潮の時刻そのものを狙うのではなく、その前後で水が動いている時間を狙うと考えてください。
潮見表の見方
釣行する地域の潮見表を、無料のアプリやウェブサイトで確認できます。見るべきは3点だけです。
- 満潮・干潮の時刻——この前後2時間ほどが水の動く時間
- 潮位の差——差が大きい日ほど水がよく動く(大潮・中潮)
- まずめとの重なり——潮が動く時間と朝夕まずめが重なる日が最良
計画の立て方
先に潮見表を見て、そこから出発時刻を決めてください。「日曜の朝に空いているから行く」ではなく、「この日のこの時間に潮が動くから行く」という順序です。
この一手間だけで、釣果は明確に変わります。子どもと行くなら、限られた滞在時間を確率の高い時間帯に当てられるかどうかが、そのまま結果になります。
河口部と堤防での狙い分け
河口部
淡水と海水が混ざる場所に魚が集まります。川から流れ出る水と海水がぶつかる境目、水の色が変わっている場所を探してください。
下げ潮のときは川の流れが強まり、エサが流されます。この流れの筋を通すのが基本になります。
堤防
回遊してくる魚を待つ釣りになります。次の条件がある場所を優先してください。
- 常夜灯があり、明暗の境目ができている
- 潮通しが良く、流れが当たっている
- 堤防の先端、曲がり角など、流れが変化する場所
テトラ帯には立ち入らないでください。
シーバスはテトラ周りにも着きますが、藻で覆われた表面は非常に滑り、隙間に落ちると自力では上がれません。暗い時間帯ならなおさらです。舗装された足場から届く範囲だけを狙ってください。
釣り方とルアー
ミノーやバイブレーションなどのルアーを使った釣りが定番です。潮が動く時間帯を狙うことが釣果のポイントです。
- ミノー
- 浅い層をゆっくり引ける。河口部や常夜灯周りなど、水深の浅い場所で使う。
- バイブレーション
- よく飛び、速く沈む。堤防から広く探る、深い場所を探る用途。
流れに対してどう通すか
海のシーバスでは、ルアーの種類より「流れに対してどの角度で通すか」のほうが結果を左右します。
基本は、流れの上流側に投げ、流れに乗せながら下流へ流していく形です。エサが自然に流されている状態を再現する、という考え方です。速く巻きすぎると、この自然さが失われます。
時間帯
朝まずめ、夕まずめ、そして夜。ただし夜の海は子どもには危険なので、家族で行くなら夕まずめまでで切り上げてください。
エサ釣りという選択肢
餌釣りの場合は、イソメを使ったぶっこみ仕掛けやウキ仕掛けで狙います。
ルアーを投げ続ける釣りは子どもには単調なので、ぶっこみ仕掛けを1本出しておくのが現実的です。待っている間に他の魚が掛かることもあり、退屈しにくくなります。
ただしシーバスが掛かった場合は危険なので、取り込みと針外しは必ず大人が行ってください。
おすすめタックル
スピニングタックル
- ロッド
- 6.5〜7フィート ML〜Mクラス
- リール
- 3000番クラスのHG、XG
- ライン
- PE1〜1.5号+ナイロンリーダー14〜20ポンド
リーダーを入れるのは、根ずれと歯によるラインブレイクを防ぐためです。PEラインは擦れに弱いため、先端のリーダーを省略しないでください。
あわせて必要なもの
- フィッシュグリップ——エラぶたが鋭いため必須
- ランディングネット——堤防から抜き上げるのは無理があります
- ヘッドライト——まずめ以降は必須。手が塞がらないもの
- プライヤー——暗い中でフックを外すため
- ライフジャケット——暗い時間帯の水際では特に
よくある失敗と対処
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潮見表を見ずに行く。
潮止まりの時間帯にだけ釣り場にいた、という失敗がもっとも多い。先に潮見表を見て、そこから出発時刻を決めてください。
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エラぶたで手を切る。
素手で胴を握ろうとするのが原因です。特に暗い時間帯は見えないまま掴んでしまいます。フィッシュグリップを使ってください。
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速く巻きすぎる。
流れに乗せて自然に流すのが基本です。速く巻くと不自然になり、追ってきても食いません。流れの上流側に投げ、流しながら通してください。
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リーダーを省略して切られる。
PEラインは擦れに極端に弱く、歯や障害物で簡単に切れます。リーダーは必ず結んでください。
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暗くなってからテトラに乗る。
もっとも重大な失敗です。日中でも滑るテトラを、暗い中で歩くのは論外です。舗装された足場から届く範囲だけを狙ってください。
主に釣れる場所
このほか、茨城県内の海域全般で狙えます。
涸沼は満潮時に海水が入り込む汽水湖です。淡水と海水が混ざる環境がそのまま広がっており、海シーバスと淡水シーバスの中間のような釣りになります。潮の動きが釣果を左右する点は海域と同じです。
那珂湊は那珂川の河口にあたり、川と海が接する典型的なポイントです。ただし漁港のため、釣り禁止区域と漁船の航路に注意してください。
涸沼では遊漁券が必要です。
涸沼には第5種共同漁業権が設定されているため、遊漁承認証(遊漁券)を釣具店であらかじめ購入してください。那珂湊は海域のため不要です。